小児矯正(子供の矯正期間について)
2021年03月27日
今回は、子供の矯正期間について説明します。
年齢によってかかる年数も変わってくるため
時期ごとに解説していきます♪
🦷6~10歳の子供だと数年かかることも
6~10歳のお子様は、第1期矯正・第2期矯正の両方の治療を受けることが多いです。
トータルでは、矯正期間が数年に及ぶこともあります。
この時期のお子様は、乳歯(子供の歯)と永久歯(大人の歯)がまざっている状態です。
まずは、噛み合わせ調整や歯列を拡大するところからスタートします。
具体的な治療法については、下記で詳しく解説していきます。
🦷11歳以上の子供だと1年半~2年半
11歳以上のお子様は、永久歯が生えそろっている時期です。
この場合、第2期矯正の治療だけを受けます。
治療法としては、ブラケットとワイヤーをつける歯列矯正がメイン。
約1年半~2年半で歯並びを整えていくことが多いですが、さらに時間が必要な場合もあります。
(子供の矯正治療の種類)第1期矯正とは?
永久歯が生えそろう前におこなうのが第1期矯正です。
治療の目的や具体的な方法を説明していきます。
🦷第1期矯正の目的
第1期矯正の目的は、骨格の成長を正しい状態に誘導し、悪い方向に成長するのを防ぐことです。
また、永久歯が生える土台を作れるのはこの時期だけ。
第1期矯正で顎のベースを整えれば、抜歯せずに治療できる可能性も出てきます。
🦷第1期矯正の治療内容
第1期矯正の具体的な治療内容をご紹介していきます。
主に治療に用いるのは下記5点です。
➀ 床矯正
床矯正(しょうきょうせい)とは顎の大きさや形、上下の歯の噛み合わせなどを整えるための治療法です。
取り外しが簡単にできるというメリットがあります。
一方、床矯正では大雑把な歯の移動しかできない点がデメリット。
でこぼこが激しい場合には適応できなかったり、ほかの矯正方法と組み合わせなければいけなかったりします。
➁ヘッドギア
ヘッドギアは、上の臼歯(奥歯)を後方へ移動させるための方法です。
装着すると目立つため、外出時に必ずしも付ける必要はありません。
ただし、12時間以上装着することで効果が見込まれるため、自宅や就寝時に装着するように習慣化するといいでしょう。
➂上顎前方牽引装着
上顎の前方への成長を促すために使用する装置です。
額と顎先を支点にしたマスクを用います。
上顎前方牽引装置は取り外しが可能な装置です。
しかし、ヘッドギアと同様、12時間以上装着することで効果が見込まれます。
長時間付けておく習慣を身に付けておくといいでしょう。
➃リンガルアーチ
リンガルアーチは、取り外しができませんが、持続的に力が加わるため、効率よく歯が横に広がります。
歯の裏側につけるので、目立ちづらい治療方法です。
一方、慣れるまで食事や発音が難しい場合もあります。
➄MFT(筋機能療法)
器具を装着せずに筋肉を鍛えることで正しい歯並びにする治療方法です。
舌の悪いクセ「舌癖(ぜつへき)」を治すのことを目的としています。
「プレオルソ」と呼ばれる器具を使用することもあります。
MFTでは、毎日トレーニングを行わなければなりません。
そのため、お子様のやる気を出させるなど、ご家族の協力が必要となります。
(子供の矯正治療の種類)第2期矯正とは?
永久歯が生えそろったあとにおこなうのが第2期矯正です。
治療の目的や具体的な方法を説明していきます。
なお、治療価格は50万円程度です。
第2期矯正からはじめた場合でも、第1期矯正と合わせた金額がかかります。
🦷第2期矯正の目的
第2期矯正の目的は、永久歯の歯並びを整えていくことです。
歯を細かく動かして、歯列全体を整えていく治療を行います。
🦷第2期矯正の治療内容
➀ブラケット
歯にワイヤーを通すことのできる器具(ブラケット)を装着します。
そこにワイヤーを通し、少しずつ歯を移動する治療方法です。
ブラケットには
- メタルブラケット
- クリアブラケット
の2つ種類があります。
それぞれの違いをまとめてみました。
メタルブラケット | ・金属製 | ・丈夫な上、他の矯正装置に比べると安価 ・金属アレルギーの心配がある |
クリアブラケット | ・セラミックや樹脂 | ・透明、白で目立ちにくい ・メタルブラケットより高価で、強度がやや劣る |
どちらのブラケットがいいのかは、お子様の状況にもよります。
気軽にお近くの歯科医院へご相談ください♪
➁マウスピース
透明なマウスピースを使って歯の矯正を行います。
約2週間毎に新しいマウスピースに交換し、歯を徐々に移動させる治療法です。
目立ちにくい反面、治療できる症例が限られています。
もともとある程度整った歯並びでないと利用できないのがデメリットです。
マウスピースは取り外しが可能ですが、一日20時間以上装着しなければ効果が見込まれません。
食事のとき以外はつけ続けるように、習慣にするといいでしょう。
🦷まとめ
今回は子供の矯正について、期間や治療法などをご紹介しました。
お子様のお口の状況や年齢によって、治療内容も変わってきます。
もし子どもの歯並びで気になることがあれば、ぜひお近くの歯科医院へ相談してみましょう♪
日本歯周病学会 認定医
日本歯内療法学会 専門医
日本歯科保存学会 認定医
アメリカインプラント学会 認定医
ジャパンオーラルヘルス学会 予防歯科認定医
米国ロマリンダ大学インプラント科 卒業
北海道医療大学 歯学部 歯周歯内治療学分野 非常勤講師
歯学博士
札幌歯科 坂本渉
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